2024年1月全国の繊維倒産集計

件数・負債額とも前年同月、前月比減少

発生件=23件

負債額=46億4700万円

2024年(令和6年)1月の全国繊維業者の倒産(負債額1000万円以上=整理・内整理含む)は23件で、前月比は3件(11.5%)減、前年同月比では2件(8.0%)減となった。

負債総額は46億4700万円で、前月比では11億8800万円(20.4%)減少、前年同月比は12億3700万円(21.0%)減となった。

負債額10億円以上の倒産は発生せず、5億円以上は(株)リテールトランスフォーメーション(実質本社:東京都港区、日用品雑貨小売、負債額6億7000万円)、(株)ライフ・ビート(広島市、インテリア用品ほか小売、負債額6億円)、赤碕ニット(株)(鳥取県東伯郡、丸編ニットウエア縫製、負債額5億7300万円)の3社。

(株)リテールトランスフォーメーションは2023年5月16日東京地裁から破産手続開始の決定が下りたオーサム(株)(東京都渋谷区、負債額45億9200万円)の一部事業を承継して、投資ファンドの(株)ゴードン・ブラザーズ・ジャパン(東京都千代田区)から支援を得てスタート。アメリカンテイストのインテリア雑貨を主体に扱い「AWESOME STORE」の店名で全国に数十店舗を展開していたが、引き継いだ当初から厳しい経営を余儀なくされ、早々に自力再建を断念し、民事再生法を申請した。

また、経営破たんではないが、東証スタンダード上場紳士服・洋品製造小売の(株)タカキュー(東京都板橋区)が、みずほ銀行及び経営コンサルティング・投資を手がけるグロースパートナーズ(株)(東京都目黒区)と連名で、25日地域経済活性化支援機構に対して事業再生計画を提出し、同日、再生支援決定の通知を受け、同時に約33%の株式を保有するイオン(株)との業務・資本提携の解消を発表した。

2013/2期以降は年商250億円前後で推移していたが、2015/2期には最終3031万円の赤字に転落。2019/2期以降は大幅減収・赤字となり、2023/2期末で19億3300万円の債務超過に陥り、信用不安が拡大した。上場廃止に係る猶予期間が2月29日に迫り、直前には関係先の間で「決済条件」に関する様々な情報が錯そうするなど、予てから動向が注視されていた。

1日に発生した能登半島地震により自粛ムードでスタートしたが、百貨店などの店頭はインバウンド需要もあって堅調に推移した。しかし、暖冬により重衣料は苦戦している。

中小・零細業者の多くが店頭の活況に反して売上の回復が遅れる中、防寒衣料の販売不振がこれから春先に向け本格化する冬物決済に影響を及ぼすことも考えられる。

業種別では「紳士・婦人・子供服・被服製造卸」9件、「小売商」7件、「ニット製品・洋品雑貨製造卸」、「その他」各3件、「呉服・和装品」1件。

原因別では「業績ジリ貧」20件で87%を占め、「業況急変」3件。