2025年7月全国の繊維倒産集計

件数・負債額とも前月比、前年同月比で増加

発生件=45件

負債額=144億3100万円

2025年(令和7年)7月の全国繊維業者の倒産(負債額1000万円以上=整理・内整理含む)は45件で、前月比は15件(50.0%)増、前年同月比では11件(32.4%)増となった。負債総額は144億3100万円で、前月比では87億2900万円(153.1%)増、前年同月比では64億8600万円(81.6%)の増となった。

負債額10億円以上の倒産は(株)R1000(福島県喜多方市、カジュアルウエア製造小売、負債額34億3000万円)、三ッ星靴下(株)(奈良県大和高田市、靴下製造、負債額23億円)、(株)モリヨシ(大阪府堺市中区、カーペットほか卸、負債額16億円)、(株)零(東京都千代田区、紳士カジュアルウエア小売、負債額12億4000万円)の4件、同5億円以上は2件が発生した。

倒産件数は増加傾向が見られ、当月は2019年7月の45件以来の高水準となり(40件台は2023年3月の41件以来)、大型倒産発生で負債額も膨らむ結果となった。

(株)R1000は、特別清算したカジュアルウエアチェーンの(株)ラストステージ(旧商号(株)エムズ、所在地同)の事業継承を目的に再生ファンドの運営する投資組合ほかが出資し設立。2019年2月に事業を開始し、「RETRO GIRL」、「emsexcite」などのブランドを展開して、2020/2期には年商97億円を計上していが、コロナ禍で業績悪化、業況回復がみられないことから自主再建を断念、再度別ファンドとスポンサー契約を締結して再々スタートを切ることとなった。

繊維業界は猛暑によりUVカットアイテムやファンウェア、冷感・機能性インナーを中心に販売は好調で、カジュアルチェーンなどの一部は売上アップに繋がっている。倒産傾向は経営環境が改善していない中、今後も中小企業を中心とした小規模倒産の多発、業績不振や借入過多などにより注目されている企業の破たん懸念が高まっており、楽観視できない状況が続くものと見られる。  業種別では「小売商」19件、「紳士・婦人・子供服・被服製造卸」11件、「織物製造」「ニット製品・洋品雑貨製造卸」各3件、「呉服・和装製品製造卸」「寝具・インテリア製品製造卸」「その他」各2件、「染色整理・特殊加工」「糸及び原料商」 「織物卸」各1件。原因別では「業績ジリ貧」40件で88.9%を占め、「業況急変」4件、「放漫経営」1件。