朝食を摂らない世代が増えている。厚労省「国民健康・栄養調査」(平成19年)によると、30代男性では朝食を食べない人が20年前の20.3%から30.2%へ、また20代女性でも14.7%から24.9%へと大幅に増えている。しかし50代以上では、男女ともほぼ10%以下で、20年前に比べても大きな変化がないのが特徴だそうだ。 たしかに自分も、朝食は昔からきちんと食べている――と思っていたのが実は大誤解だったことを、数日前のテレビで知った。厚労省がいう「朝食」の定義とは本来、ごはん、パン、めん類などの「主食」、肉、魚、大豆製品などの「主菜」、野菜、海草、キノコなど「副菜」の3つをバランスよく摂っている朝食のこと。筆者のようにトーストとコーヒーだけで済ませるような朝食は本来、「朝食」とは呼べないのだそうだ。物心ついて以来の半世紀余、自分がほとんど朝食抜きだったことを初めて知った。 世の中には、知っているようで知らない「定義」がいろいろある。米皮膚学者ノーウッド教授の「定義」によると、額の両側の生え際が、両側の耳の穴と頭のてっぺんを結ぶ頭頂線の3cm以内に接近していたら「ハゲ」、そうでなければ、いくら薄毛でも「ハゲ」ではないそうだ。余計なことを調べたおかげで、「悲しい事実」と向き合わざるを得なくなった自身の不幸を憐れむ。ただし、本人が「薄くなったなあ」と感じたり、他人に「あの人、ハゲてない?」と思われた時点でアウトという民間判定もある。 トマトは野菜か果物か?――クイズにしばしば出される問題だが、では、イチゴは野菜か果物か? 生産統計をとる農水省の「定義」では、樹木に成るのが「果物」、茎やつるに実を付けるのは「野菜」だから、イチゴは「野菜」。しかし、青果市場のおじさんたちは、「ご飯のおかずに食べるのが野菜、デザートやおやつに食べるのは果物」と区分、実際そう取り扱っているそうで、なるほどこちらのほうが分かり易い。 では、その「おじさん」の定義とは何か? あるキャバ嬢がブログに彼女なりの「定義」を書いていた。「携帯電話で話した後、液晶画面を拭く」「サンダルのことを“ゴム草履”と呼ぶ」「何かと『若いねえ〜』と言う」「『お父さん、いくつ?』と親の年齢を聞きたがる」等々。自己採点の結果は?と諸兄に聞かないのは、武士の情けだ。 だが、「Yahoo知恵袋」に投じられた「『おじさん』の定義は?」との質問に、誰かが寄せた絶妙の回答には参った。いわく「おじさん」とは、「何かを諦めた人」。……そっかあ。 |
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