2023年6月東海・中部の繊維倒産集計

倒産件数は低水準、負債額は前月比減少

東海
  • 東海4県(愛知・岐阜・三重・静岡)
  • 発生件数=3件
  • 負債額=1億9200万円

東海4県下の倒産は3件で3件で前月比1件減少した。負債額は1億9200万円で、前月比では2億3800万円(55.3%)減少となった。

業種別では「小売商」2件、「寝具・インテリア」1件。原因別では3件すべてが「業績ジリ貧」となっている。

(株)つた善(岐阜県中津川市、負債額7000万円)は大正13年創業の老舗。婦人服主体に呉服、肌着、紳士服ほか衣料品全般を扱い、地元のスーパーマーケット「スマイル駒場店内」に「総合衣料つたぜん」の店名で出店して一般顧客に販売。1990年初期は年商5億円台で推移していたが、その後は減収に歯止めがかからなくなり、近年はコロナ禍の影響でさらに業況が悪化し、事業継続が困難になった。


中部
  • 中部9県(愛知・岐阜・三重・静岡・長野・富山・石川・福井・滋賀)
  • 発生件数=5件
  • 負債額=2億8500万円

中部9県下の倒産件数は5件で、前月比1件減少、前年同月比では3件増加した。

負債額は2億8500万円で、前月比6億9200万円(70.8%)減少、前年同月比では2億3500万円(470.0%)増加した。

業種別では「小売商」2件、「ニット製品・洋品雑貨製造卸」「寝具・インテリア」「その他」各1件。原因別では5件とも「業績ジリ貧」となっている。

東海4県下以外の倒産では富山、滋賀で各1件発生した。

(株)岡田商店(富山県高岡市、負債額6300万円)は、当地区の老舗業者で、当初は洋品・雑貨、肌着、ファンデーションなどのインナー類、タオル、ギフト用品、寝具、和装品、かばんなどを扱い、富山県内の衣料品スーパー、小売店、農協などを対象に販売、ピーク時の1991/4期には年商7億8000万円を計上。近年はインナー主体の経営に縮小していたが、赤字決算が続いて資金繰りも悪化していた。